オリックスのエース、山本由伸投手(24)が、今季初先発で今季初勝利を手にした。6回85球を投げて2安打無失点と快投。ここ2試合で計11得点を挙げたソフトバンク打線を黙らせた。

「すごく楽しみに待っていた日」。イニングを抑えれば叫び、味方の好プレーには両手をたたいてねぎらう。山本は投げられる喜びを体いっぱいに表現した。

2回に1死一、二塁とチャンスをつくられるも、キレのあるフォークで上林、今宮を連続で空振り三振。最終イニングとなった6回は2死から柳田に四球を与えるも、最後は栗原相手に外角いっぱいに154キロ直球を決めて見逃し三振。今季から取り入れる左足を上げない新フォームも、相手を幻惑した。

WBCに出場し、世界一を経験。「エネルギーだったり、他の選手からもすごく『また頑張らないとな』という気持ちをいただいた」。優勝の喜びからしっかり切り替えても、シーズンを戦うモチベーションが増えた。

山本の快投に応えた打線は、0-0の3回に30イニングぶりとなる適時打を森が放つと、杉本の2号3ランも出て一挙4得点。エースのシーズンが快投でスタートした。