阪神大山悠輔内野手(28)が今季1号となる左越えソロで一矢を報いた。2点ビハインドの4回2死で迎えた2打席目。3回まで、打線はDeNA先発平良から1安打と苦しんでいたが、主砲が反撃のプレーを見せた。

「才木が我慢強く投げてくれているので、なんとか点を取ってあげたいという気持ちでした」

右腕の128キロのスライダーを初球打ち。詰めかけた虎党が待つ左翼へ豪快に放り込んだ。初回にハマの4番牧が先制2ランを放っており、虎の4番も負けじと反撃アーチ。13試合目、53打席目の1号は、21年68打席目に次いで2番目の遅さだが、沈黙する打線にカツを入れた。

背番号3は打席に入る時、ひと呼吸置くことを意識している。守備に就いている時、若手投手陣がピンチを迎えると、大山はそっと声をかけに行く。「ひと呼吸置くことが大事」。それは自分の打席にも当てはまることだ。「打席に入っても余裕がないなと感じる時は、今でも自分もある。本当に、ひと呼吸とかでも変わる。そういうタイミングは敏感に感じるようにしています」。第1打席は空振り三振だったが、第2打席はきっちりと甘い球を見逃さなかった。

奮闘する才木を助けようと意気込んだが、7回無死一塁の第3打席は2番手入江に三併殺打。ハマの鉄壁リレーを崩すことは出来なかった。「試合に負けてしまったので、反省すべき点が多い」と唇をかんだ虎の4番。「1日空くので、しっかり準備してやりたいと思います」。試合は待ってくれない。勝利を導く打席へ、気持ちを切り替えた。【三宅ひとみ】

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