楽天西川遥輝外野手(31)が、大逆転劇を呼んだ。

2点を追う8回先頭で代打として打席に入ると、カウント1-2から、ロドリゲスの外角高め150キロのツーシームを左翼ポール際へ運んだ。今季9打席目での初安打が貴重な1発になった。「ロドリゲスだったら(代打で)いくよと言われていた。そんなに打ってないですけど、代打で行くと言われたのを意気に感じて打席に入った」と、執念をスイングに変えた。1点を追う9回無死満塁での第2打席は右前への適時打で同点に。続く山崎がサヨナラ打を放ち、勝利に貢献した。

チームは一時最大6点を追う展開。ベンチスタートだった西川は、岡島、鈴木大らベテランとともに声を出し続けた。「負けてて平気でやっている選手なんて1人もいない。出てる選手は悔しいし、出ていなくても悔しい。そこはチーム全員一緒の思い。今日はいい結果につながったのかな」と表情を緩ませた。

負ければ最下位転落の危機。踏みとどまったが、リーグ5位と低迷している。「こんな順位じゃ満足しない。もっとレベルの高い野球をやらないといけないと思う」。巻き返しへ、闘志を燃やしていた。【湯本勝大】