打つもんどこかにおらんか…。阪神が1点差の逆転負けで首位陥落した。得点は近本の先頭打者弾のスミ1のみ。岡田彰布監督(65)は「出ぇへんな、ほんまに1本が」と嘆いた。1点を追う7回1死一、二塁では6番井上に代打の切り札糸原を出したが一ゴロ。走者は進んだが、続く梅野が空振り三振。9回も1死一、二塁と走者をためたが、梅野が最後は二ゴロ併殺。ため息が止まらない。

指揮官は「クリーンアップがな。得点源なんやから。そのためのクリーンアップやからな」と主軸の不振を嘆く。3人で12打席立ち、安打は5番佐藤輝がバットを折りながらの中安のみ。「昨日(22日)からノイジーもちょっとおかしいしな。ボール(と)見てんのストライクとか言われると、焦りじゃないけど、自分で崩していっとんな」と、2試合連続4打数無安打の3番の状態を心配した。

今季19試合中11試合が2点以下と低調の打線にぼやきモード。「そら変えていかなあかん。変えていくっていうか、打つもんがおれへんやんか。打つもん探さなあかんしな」と、打順変更やメンバーの入れ替えなどテコ入れが必要だと話した。特に5番佐藤輝は打率1割7分5厘、梅野は1割2厘と深刻だ。

下位の中日に鬼門バンテリンドームで1勝2敗と負け越した。これでセ5球団との対戦を終え、10勝8敗1分け。貯金2の現状に「チーム状況からいくと、まだええ方ちゃう。そら去年勝ち星ない投手が勝ってるからこの成績があると思うよ」と大竹、村上の先発の新戦力をほめたが、打線の奮起がなければ、混戦から抜け出すことはできない。【石橋隆雄】