ソフトバンクは今季最長の4時間24分、延長12回の末、今季初の引き分けとなった。

ロッテ先発の佐々木朗希投手(21)に対し、5回無安打12三振を喫した。リリーフ6投手にも抑え込まれ、今季5度目の無得点。計19三振を奪われた。延長戦は今季3戦全勝だったが、先発石川柊太投手(31)の7回無失点の力投も報われなかった。敵地ZOZOマリンでは開幕から4戦勝ちなしとなった。

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勝ち越しのチャンスは、はかなく散った。0-0の延長12回、先頭の三森が二塁への内野安打で出塁。代打の佐藤直は3球目にバントエンドランを試みたが、空振り。スタートを切っていた三森は1度はセーフ判定されたが、ロッテ側のリクエストによりアウトに。1死走者なしと変わり、佐藤直は見逃し三振。川瀬も左飛に終わった。0-0で試合終了し、今季初の引き分けとなった。

試合時間の4時間24分は今季最長。試合後、藤本博史監督(59)は開口一番、「疲れた」とため息をついたが「負けなかったのは大きいです」とナインをたたえた。それもそのはず。相手先発は難攻不落の佐々木朗だった。「令和の怪物」に対し、打線は5回無安打無得点、12三振。リリーフ6投手にもシャットアウトされ、計19三振は球団史上最多で、今季5度目の無得点だったが、それでも黒星は付かなかった。指揮官は「相手は佐々木君やしね。三振はたくさん取られたけど、球数は投げさせられた。良かったんじゃないですか」。無失点リレーを演じた8投手にも「今日は投手陣が野手陣を助けましたね」と評価した。

気になるのはナインの疲労だ。前日4日のオリックス戦も延長11回に及んだ。サヨナラ勝利したとはいえ、試合時間は4時間14分。チームは午後9時過ぎの飛行機で東京入りし、幕張の宿舎に入ったのは日付が変わる前後だった。投手は2試合で16人が登板。6日の同戦に向けて、藤本監督は「中継ぎ陣が大変ですよね。明日は考えないと。また先発に頑張ってもらうしかない」と話した。

敵地ZOZOマリンでは開幕から4戦勝ちなし。負けていれば初の4戦4敗だったが、不名誉な記録は回避した。藤本監督は「2日間、長い試合でしたけど今日は負けていない。プラスにとらえたい」と前を向き、足早に宿舎へ向かった。【只松憲】

▼ロッテ-ソフトバンク戦はロッテが17三振、ソフトバンクが19三振で、両軍で計36三振。両軍併せた三振数は9回試合では過去3度ある29三振が最多だが、延長を含めた数では93年7月6日中日-ヤクルト戦の36三振に並ぶ最多タイ。この試合も延長12回で、ヤクルトが20三振、中日が16三振を喫した。

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