阪神梅野隆太郎捕手が今季初のマルチ安打が決め、6点奪取の口火も切った。

1点を追う4回、先頭で中前打。この回一挙6得点を呼び込んだ。日々の取り組みが結果に結びつき「(打撃状態は)今日はすごく良かったです。多分、映像でもはっきり分かるぐらい違った感じだと思う」と納得顔だ。小学4年時に母啓子さん(享年34)を卵巣がんで亡くした。母の日は特別な1日。「見てくれていると、自分の中ではね。自分は頑張るしかない。上がっていけるようにやっていきたい」。ピンクの防具にも思いを込め、守りでも貢献した。

○…3番シェルドン・ノイジー外野手が来日初の猛打賞をマークした。4回の3安打目は好機を拡大し、4番大山の押し出し四球、5番佐藤輝の満塁弾につながった。「大山、佐藤と今日いい結果を残した2人が続いて打ってくれたんで、1つの役割を担えたことはうれしい」。打撃不振時に岡田監督からリラックスの大事さを説かれ「すごく助かりました。自分の中で少し力みすぎていたところがあるので、それを監督から言ってもらえて、本当に助かりました」。恩返しの猛打賞になった。

○…島田海吏外野手が今季初のマルチ安打を放った。「6番右翼」で先発。4回2死の第3打席でDeNA三嶋から左前打を放った。さらに7回1死一、二塁でも石川から左前打を決め、打線をつないだ。「状態は上がっている。継続していくしかないですし、レギュラーをつかみにいく立場。継続して結果を残すことが一番なので、次も打ちたいです」と気合十分だ。

○…中野拓夢内野手が母の日にマルチ安打を放った。4点リードの7回無死満塁、DeNA森原の外角低めフォークを中前に運んで2点を追加。5回にも左前打を放つなど、4試合連続安打を放った。母の日に活躍し「ここまで無事に育ててくれて、自分が今こうやって野球できているのもお母さんが小さい頃からいろいろ支えてくれたおかげ。今日という日を勝てたことは良かった」と笑顔だった。

○…木浪聖也内野手が規定打席に乗り、打率3割5分6厘でリーグ3位に急浮上した。「8番遊撃」で出場。2回無死一塁からは今季4度目の犠打を成功。その後2打席凡退で迎えた7回先頭の第4打席では中前打をマークした。規定打席については「いつ行くのかなと思って。本当に毎日結果を残すことしか考えてなかった。それがこういう形になってよかった」と振り返った。

▼阪神-DeNA戦は両軍各7人が複数安打を記録。両チーム計14人がマルチ安打を記録したのは、63年4月16日近鉄(6人)-南海(8人)戦、86年4月29日広島(7人)-大洋(7人)戦、93年5月19日ヤクルト(6人)-広島(8人)戦に次いで4度目の最多タイ。両チームとも7人以上は、86年広島-大洋戦以来37年ぶり2度目。

 

▼阪神が21安打で15点を奪いDeNAに快勝。15得点は4月27日巨人戦以来。今季2ケタ得点は2度だけだが、ともに本拠地甲子園で達成した。

▼21安打は14年8月5日ヤクルト戦(神宮)で23安打して以来、9年ぶり。

▼先発全員安打は、22年6月25日中日戦以来。また毎回安打も22年9月1日広島戦(6回途中降雨コールド)以来。先発全員安打と毎回安打を同時に達成したのは同年6月2日西武戦以来で、舞台はいずれも甲子園だった。

 

【母の日特別企画 12球団の選手からお母さんへ…感謝のメッセージ一覧】はこちら>>