阪神の本拠地甲子園球場は19日、「第41回日本照明賞」を受賞したと発表した。同賞は一般社団法人照明学会が日本の科学、技術、産業、芸術、文化の水準を高め、世界に誇りうる照明にかかわる、優れた業績を顕彰するもの。今回は22年にLEDにリニューアルしたスタジアム照明が評価された。

LED照明を導入したことで試合を盛り上げるダイナミックな演出が可能となった。鉄塔照明で文字、図柄の描写ができ、7回の「ラッキーセブン」や勝利時のヒーローインタビューなどで活用。伝統的な照明手法「カクテル光線」もLEDで再現できている。

一般社団法人照明学会による選定理由は以下の通り。

「カクテル光線発祥の球場として、照明光色を特色として打ち出し、球場への愛着とともに光色への愛着を、施設更新時においても継続を熱望するまでに醸成させ、その光色を維持した上で、多用途な球場に必要な視環境条件を満たす照明施設を最新の技術で実現した。新たな挑戦である照明塔光源による画像表示演出は、その先駆けとなり、今後広く波及することが期待される。球場の歴史と伝統を次の世代に引き継ぐ役割を果たし、日本の照明技術・芸術・文化の水準を高めることに貢献した世界に誇りうる優れた業績である」