函館大が東農大北海道を3-1で下し、リーグ制覇に逆王手をかけた。負ければ終わりの一戦で、まず先に得点を奪った。3回2死二塁で3番久米音弥三塁手(3年=横浜創学館)が、右前に先制適時打。「チームに勢いをつけられれば。なにがなんでも当てようと思っていた」と食らいついた。4番斉藤椋平左翼手(4年=秋田中央)にも適時二塁打が飛び出し、流れを引き寄せた。

先発右腕の伊藤日汰投手(2年=開志学園)は6回まで1失点と踏ん張っていたが、7回に1死満塁のピンチを招き降板。左腕の佐々木達生投手(1年=大曲農)が救援した。「打たれてもいいというくらいの気持ちで、気合で投げた」。一打逆転を許す場面で、2番上原を二直併殺に打ち取り無失点で切り抜けた。阪内俊喜監督(66)は「彼は心臓が強くていい根性をしている。あそこは大きかった」とたたえた。

20日の試合で引き分け、この日勝利をもぎ取り、東農大北海道と8勝1敗1分で並び、23日の優勝決定戦に持ち込んだ。18年秋にリーグ制覇をしているが、春は10年以来優勝から遠ざかっている。佐々木は「ここまで来たらもう1勝するしかない。明日も思い切り投げたい」と気合を入れた。【山崎純一】