交流戦でも村上無双! 阪神村上頌樹投手(24)が、3試合連続勝ち星となる5勝目を挙げた。再び規定投球回に到達し、防御率はリーグトップ。9奪三振で、今季54奪三振はリーグトップタイだ。

チームは16年ぶりの9連勝。連勝中、先発投手は全試合でクオリティー・スタート(6回以上自責3以内)を達成し安定感抜群だ。首位で突入した交流戦開幕ゲームで、躍進を続ける3年目右腕が、またも快投をみせた。

2年前は未熟だった。21年5月31日。プロ初登板初先発が、敵地西武戦だった。3回途中5失点で降板。先頭に四球を出し失点を重ねる悪循環だった。2番手で登板しプロ初勝利を挙げた及川と矢野前監督がツーショット収まるシーンが、まぶしかった。ベルーナドーム(当時はメットライフドーム)は反骨心を植え付けさせてくれた場所だ。

2年ぶりの交流戦のマウンドでは粘って雪辱を果たした。3回に1点を失っても簡単には崩れなかった。「ピッチャーに投げるより、バッターに投げる方が楽しい。その方が『勝負してる感』が出るので。気が抜けない方が、そのままずっと持続できる」。敵地で採用されるDH制もプラスに捉えることができる。緊張感を保ちアウトを積み重ねた。

智弁学園の後輩、前川がプロ初出場初先発した夜。先輩が背中で見せないわけにはいかなかった。まるで本拠地のような大歓声を送ってくれた埼玉の阪神ファンに応えるように、懸命に腕を振り続けた。【中野椋】

【阪神】交流戦でも「村上無双」!村上頌樹8回1失点で5勝目 防御率&奪三振はリーグトップ