ソフトバンクは広島に敗れた。0-1の6回1死一、三塁で広島森下にスクイズを許し、7回も同様の状況で田中にわずか1球でスクイズを許した。打線は森下の前に7回2安打無得点。4点差の最終回は無死満塁の絶好機を作ったが、2得点にとどまった。今カードは1勝1敗。4日の同戦で交流戦初のカード勝ち越しを狙う。

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2-4の9回2死満塁。一打出れば同点、1発出れば逆転の好機で4番柳田が遊飛に終わった。球場を覆うカープファンの大声援と、三塁側応援席に座る鷹党のため息が入り混じった。藤本博史監督(59)は「見せ場があったのは(1死満塁だった)8回と9回だけでしたね…」と、敗戦を受け入れた。

広島打線の思うツボだった。0-1の6回。1死一、三塁で投手の森下にスクイズを許した。1ボールからの2球目が一塁線にコロコロ…。石川は「しっかり反省したい。ああいう場面が次に来たときはどうすればよかったのか。自分も調子は全然良くなかったので」と猛省。6回2失点の粘投も今季2敗目を喫した。

森下はセーフティースクイズだったが、あっさり三塁走者の生還を許してしまった。指揮官は「防げるところは防げるんじゃないかと思います。6回の1点とかはね。(森下は)バントの構えだった。セーフティースクイズって教えてくれてる。それを普通にやらせるのか、やらせるんだったらもっと(内野陣は)チャージしないといけない。そういうところが足らなかった」と、勝敗の分岐点となった場面を振り返った。

7回には2番手嘉弥真が2失点。1死一、三塁で田中にスクイズを決められた。1試合に2度も小技での得点を見せつけられた。結果的に2点差で敗戦。スクイズでの2失点は最後まで響いた。

交流戦は2勝3敗。藤本監督は「(交流戦で)上にいかないとパ・リーグのゲーム差が変わってくる。すごく大事な18試合」と話していただけに、現時点では物足りないはずだ。4日の同戦を落とせば、2カード連続の負け越しとなる。なんとしても勝って、上昇気流をつかみたい。【只松憲】