DeNAが「日本生命セ・パ交流戦」初優勝を決めた。前日19日に11勝7敗で全日程を終え、得失点率差で暫定トップに立っていた。優勝の可能性を残していた楽天が20日、ヤクルトに敗れたため、DeNAとして初のタイトルが確定した。

本拠ハマスタのファンの前での自力優勝こそ出来なかったが、価値のある初Vだ。交流戦終盤を迎えた13日の試合前、三浦大輔監督(49)は選手を集め、「交流戦の優勝を全員で目指して、意識してやっていこう」と、あえて優勝を意識させて残り6試合に臨んだ。最終戦となった前夜は延長10回の末に敗れたが、4勝2敗でのフィニッシュに指揮官は「全員が(優勝を)意識した中でこう戦えた。この経験は絶対生きてきますし、生かさないといけないですし。大きな財産になると思います」と、確かな手応えをつかんでいた。

投手陣では、バウアーが3戦3勝、エース今永が3戦2勝、大貫が2戦2勝と、軸となる投手がきっちり勝ち星を積み上げた。

打線は交流戦好調だった4番牧を軸に、1番関根、5番宮崎ら出塁率の高さと勝負強さは健在で、日替わりで組まれたオーダーもつながった。

チームはこの日は全休。23日からのシーズン再開へ向け、弾みのつく優勝となった。

▽DeNA三浦監督「交流戦の歴史に横浜DeNAベイスターズの名を残すことができ誇りに思います。選手、コーチ、チームスタッフならびに、球団関係者が一丸となり戦った結果だと思います。ファンの皆さまの熱い、熱いご声援がチームに力を与えてくれたおかげで優勝することができました。リーグ戦再開後も一緒に戦っていきましょう! ヨ・ロ・シ・ク!!」

▽DeNA佐野(主将としてチームを引っ張る)「セ・パ交流戦の優勝ができうれしく思います。ファンの皆さまが球場で多くのご声援を送ってくれたり、テレビの向こうで応援してくれることで後押ししてもらっています。まだまだシーズンは続くのでリーグ優勝を目指してチーム一丸となって戦って行きたいと思います。リーグ優勝してファンの皆さまとともに喜び合うことができるよう頑張っていきます」

▽DeNA南場智子オーナー(球団を通じて)「選手をはじめチームの皆さん、そしてファンの皆様、交流戦優勝おめでとうございます。最後の一戦の悔しさも含め、交流戦『優勝』をかけて戦った経験を糧とし、心を1つにして今シーズン戦い抜きましょう」

▼楽天が敗れたため、既に全日程を終了していたDeNAの交流戦初優勝が決まった。05年から始まった交流戦で優勝したのは7球団目。DeNAは交流戦の過去17開催で勝ち越し5度。昨季までの通算勝率4割1分4厘(157勝222敗11分け)は12球団最低と苦手にしていたが、今季は交流戦チーム防御率3位、チーム打率4位と安定。ソフトバンクを除く5球団に勝ち越した。

▼交流戦でチーム全日程終了後にV決定は15年ソフトバンクに次いで2度目。

▼交流戦は史上初めて4チームが最終勝率1位に並ぶ大混戦となり、初めて得失点率差によって優勝決定。DeNAの勝率6割1分1厘は08年ソフトバンクの6割2分5厘(15勝9敗)を下回り優勝チームで最も低かった。

◆交流戦の表彰 優勝したDeNAには賞金3000万円が贈られる。後日決まる個人表彰は、12球団から最も活躍した選手1人に「日本生命最優秀選手賞(MVP)」として賞金200万円、両リーグから1人ずつ「日本生命優秀選手賞」として同100万円。MVPは優勝球団に限らないため、8本塁打、19打点の岡本和(巨人)らも有力候補になる。

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