あちゃ~。全セ先発の阪神村上頌樹投手(25)が53年ぶりのメッタ打ちに頭をかいた。

ファン投票と選手間投票で1位に輝き、球宴初出場で1戦目に先発。全パ先頭の西武外崎への1球目、有言実行のスローボールを投じた。金色グラブからいきなり超山なり球を投じるも、計測不能の魔球はボール判定。「何か印象に残ることをやりたくて、事前に決めていました。少し盛り上がってくれたのは良かったです」。満員の観客をドッと沸かせた。

ただ、投球内容はホロ苦かった。外崎に左前打を浴びると、「打ち取りたい」と意気込んでいた2番ソフトバンク近藤には右前打を許した。3番日本ハム松本に右前適時打、4番ソフトバンク柳田にも中前適時打を献上した。

この日のスタメン内野陣はすべて阪神勢。景色は普段とさほど変わらなかったはずだが、まさかの大炎上だ。70年に巨人渡辺秀武が5者連続被安打を記録して以来の「プレーボールから4者連続被安打」。予想外のフルボッコを食らい、ベンチ前でナインの出迎えに苦笑いした。

「めちゃめちゃ緊張しました。正直…しんどかったです(笑い)。一番は楽しむということでしたけど、なかなかアウトが取れなくて笑っちゃいました」

そんな右腕に釣られるように、岡田監督も思わず苦笑い。「もうちょっと抑えてくれよと思ったけど。2イニング持つかなと心配したわ」と“親心”をのぞかせたが、もちろん収穫だってゼロではない。

2回6安打4失点の球宴デビュー。初回は柳田の打席で自己最速タイの150キロも計測した。登板後にはDeNAバウアーから身ぶり手ぶりを交えながらスライダーの極意も学んだ。「変化球の投げ方とか、どう意識しているのかを聞きました。スライダーを聞いたので、また明日にでも試してみたい」。目いっぱい楽しんだ野球の祭典。最後は少しだけ目をギラつかせた。【三宅ひとみ】

▼全セ先発の村上が、試合開始直後の1回表先頭外崎から4者連続で安打を許した。これは70年第1戦で全セ先発の渡辺秀武(巨人)が1番の長池徳二(阪急)から連続5人に安打されて以来、53年ぶり。渡辺は5番野村克也(南海)に右越え二塁打され、1死も取れず降板。救援した鬼頭洋(大洋)も山崎裕之、有藤通世(ともにロッテ)に連続本塁打され、初回先頭からの連続被安打は7人に達した。