DeNA今永昇太投手(29)が、8回1失点の好投でチームの連敗を5で止めた。

オンとオフの切り替えが絶妙な左腕らしく、緩急を使った投球で10奪三振をマークし、今季7勝目を挙げた。首位阪神、2位広島が勝ち、ゲーム差は4のままだが、9試合続くビジター初戦を白星でスタート。エースの快投を反撃へとつなげる。

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冷静に心に火をつけながら、今永が腕を振った。初回に打線から4点の援護を受け「それが相手打者のプレッシャーにもなっただろうし、僕もゾーンに投げ込めた」と分析。8回を1失点、無四球の99球で7勝目を飾った。5連敗中の登板でも気負いはなく、試合後に「今、思い返してみても、全くなかったです」と平然と言った。

速球を大軸にしながら、変化球との押し引きも絶妙だった。初回、先頭から4球連続で速球を投げ、2番岡林は2ストライクからスライダーで空振り三振(記録は振り逃げ)。2回は石川昂を149キロのクロスファイアで見逃し三振に抑えた。10奪三振中、4つが変化球。戸柱とのコンビで相手打者を冷静に見ながら、最少失点に抑えるとともに三振を重ねた。

プライベートでは、「今永旅館」で心身をリフレッシュさせ、夏バテ対策につなげる。旅館などで使用する青色の固形燃料をネットで購入し、1人用の鍋をホームセンターで買って、「1人鍋」を自宅で楽しむ。「もう旅館みたいですよ。いつかやりたいなと思ってたら、意外に手ごろなんで。永遠にやってます」と笑った。

スーパーで購入した大量の野菜、大粒カキ、豚肉を1パック入れるのが恒例で「腹十二分目までいっちゃう時はあるんですけど」と苦笑しながら、締めの雑炊かうどんまで堪能する。最近、近くのスーパーで冷凍大粒カキの在庫が少なくなったことは心配だが、おうち時間も活力にし、マウンドで最高のパフォーマンスを発揮した。【久保賢吾】