故障明けのルーキー右腕が来季へつながる2勝目だ。

右肩痛から約5カ月ぶりに1軍復帰した日本ハム金村尚真投手(23)が自己最長の6回2/3を3安打無失点と好投し、4月9日オリックス戦以来の白星。「(ストライク)ゾーンでしっかり勝負することができた」と、春先に輝いていた姿と変わらぬ投球を披露した。

今季は開幕ローテ入りして順風満帆なスタートも、野球人生で初めて右肩を痛めて思わぬ遠回りをした。故障直後は思うように投げられない中で「投げたい気持ちが強すぎた分、試合を見ると何かしたくなって…」と、あえて1軍戦も見ないで「自分が悪いんだって言い聞かせた」という。

焦りを抑えながら右肩周りの筋肉強化を行い、痛みが取れた6月下旬には2軍で実戦復帰の予定も組まれたが、直前で体調不良に。7月末まで復帰が遅れて「もう今年はたぶん厄年なのかなって」と自虐的に振り返りながらも、地道に復活ロードを歩んできた。

この日も2回の投球時に右手人さし指の爪付近を負傷も大きな影響はなく、7回途中まで投げた。これで今季の1軍登板は終了。「来年以降は絶対にケガしない体をつくるのが今の目標です」。今季の投球回は25回。新人王資格を持ったまま臨む2年目こそフル回転する。【木下大輔】

▽日本ハム新庄監督(約5カ月ぶりの先発で2勝目を挙げた金村に)「安定感バッチリ。今シーズンは(1軍での先発登板は)終わり。もっともっと良くなるピッチャーだし、十分いいものを見せてもらいました」

▽日本ハム建山投手コーチ(右肩痛を乗り越えた金村に)「リハビリに時間がかかったんですけど(この日の好投に)驚きはない。しっかり強化して戻ってきてくれた。(23日にも)登録を外して来季に向けてやってもらいます」

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