東洋大が中大に延長タイブレークの末、サヨナラ勝ちした。

ドラフト上位候補のエース左腕、細野晴希投手(4年=東亜学園)はNPB12球団のスカウトが視察する中、先発登板した。昨年の入れ替え戦で敗れている中大を相手に「負けたままじゃ終われなかったので絶対勝つもりだった」と臨んだ。7回に味方失策から走者を置き2失点をするも、8、9回は3者凡退に抑えた。9回を投げ2安打2失点(自責0)。「ランナーを出しながらもなんとか粘って投げられた」と振り返った。ヤクルト橿渕スカウトグループデスクは「力みがなくて、ツーシームとスライダー、カーブのコントロールがすごくよくて新しい表情を見せてくれた」と話し、中日米村シニアディレクターは「ストライク先行の時のスライダー、チェンジアップは有効的」と評価した。

2-2で9回を終え無死一、二塁から始まるタイブレークへ。細野からマウンドを引き継いだ一條力真投手(3年=常総学院)は1死満塁のピンチから投ゴロ、中飛で無失点で切り抜けた。10回裏1死満塁のチャンスで打席に立ったのは代打の楠悠磨内野手(3年=佐久長聖)。「ピッチャーもがんばっていたのでできるだけここで決めたいっていう気持ちだった」。フルカウントから直球を捉え、サヨナラ打を放った。

大きな一勝となった。楠は「入れ替え戦もかかっていて落とせない一戦で勝ち切れたのは明日にもつながってくると思いますし、来年以降にもつながってくる試合になった」と話した。