日本ハムは28日、上沢直之投手(29)が11月1日から申請期間が始まるポスティングシステムを利用してメジャー挑戦することを容認したと発表した。エスコンフィールドで会見を行った上沢は「球団に感謝してますし、僕個人の夢を応援してくれることに感謝してますし、挑戦していく上で楽しみな点もありますが、これからメジャーリーグを目指し、しっかり練習していきたいと思います」と意気込んだ。

上沢は昨オフの契約更改でメジャー挑戦の意思を球団に伝え、プロ12年目の今季はパ・リーグ最多の170イニングを投げ、チーム最多9勝。球団側も、これまでの貢献度に今季の結果を加味し、シーズン前に設定した成績面での条件をクリアしたと判断し、米挑戦を後押しする方針を固めていた。

日本ハムでの同システムの利用は、20年の有原と西川以来、6人目。有原(現ソフトバンク)はレンジャーズが落札。西川(楽天から戦力外通告)は交渉不成立で日本ハムに残留した。11年にはダルビッシュ(現パドレス)、17年には大谷(エンゼルス)が同制度でメジャー移籍を果たしている。今年の申請期間は、11月1日から12月15日まで。

◆ポスティングシステム 海外FA権取得前に大リーグへ移籍できる制度。日本野球機構(NPB)を通じて大リーグ機構(MLB)に契約可能選手として通知される。今年の申請期間は11月1日から12月15日まで。米30球団に通知された翌日から45日間、譲渡金支払い意思がある大リーグ全球団と交渉できる。日本球団への譲渡金は、選手の契約内容に応じて決まる。日本選手では00年オフにイチロー外野手(オリックス)が初めて申請し、マリナーズへ移籍した。

◆ポスティングシステムを利用した日本ハム選手 05年入来祐作、11年ダルビッシュ有、17年大谷翔平、20年有原航平、20年西川遥輝がいる。ダルビッシュはレンジャーズ、大谷はエンゼルス、有原はレンジャーズと契約も、入札がなかった入来と西川は不成立。入来は自由契約となってメッツと契約。西川は21年も日本ハムでプレーした。

【関連記事】日本ハムニュース一覧