プロ志望届を提出したものの、ドラフト会議で指名のなかった早大の熊田任洋(とうよう)内野手(4年=東邦)と加藤孝太郎投手(4年=下妻二)が、早慶戦で意地を見せた。

ドラフト会議から中1日。熊田は「3番・遊撃手」でスタメン出場した。4回1死では、三塁線を破る二塁打を放ち、塁上で大きくガッツポーズ。ベンチに向かって雄たけびを上げた。4打数2安打を放った。

先発した加藤は7回を投げて97球、被安打4で無失点と慶大打線を抑えた。

ドラフト会議を振り返り、小宮山悟監督(58)は「そんなに甘いものではないですよ」と話した。今年1月、卒業後の進路にプロ野球を挙げた4年生数人へ「プロをなめるなって言ってました」と話した。

熊田は3位以上という順位縛りがあったことを明かし、進路は社会人の強豪、トヨタ自動車でプレーする。「今年の候補者の顔ぶれを見たら、なかなか3巡目までに食い込むのは厳しかったと思う。本人もそれなりに覚悟を決めていたと思います」と話した。