侍ジャパン門脇が最高の景色を目に焼き付けた。タイブレークの延長10回、6番万波が申告敬遠されて2死満塁で回ってきた。井端監督から耳打ちされた。「前の打席、強引に引っ張っていたぞ。いつも通り入れ」。1死一、二塁のチャンスで空振り三振した8回の打席から切り替えた。 韓国・鄭海英の2球目スプリットに食らいついた。三遊間を破る劇的サヨナラ打。「これまで感じたことのない思いでした。最高で~す!」。ナインからもみくちゃにされ、びしょぬれのユニホームのまま、井端監督の胴上げに続いて、3度ナインの手で宙を舞った。 門脇で始まり門脇で終えた。初戦の台湾戦。6回1死まで完全投球をされた中でチーム初安打を放ち、突破口を開いた。そのまま3安打猛打賞で勢いに乗ると、4試合連続安打で今大会15打数6安打で打率4割。劇的サヨナラ打で締め、MVPをかっさらった。 1点を追う6回無死二塁では、一塁側ギリギリへ1球で絶妙な犠打を決め、佐藤輝の同点犠飛につなげた。「この重圧を感じて野球をするのはなかなかなかった。どこに行ってもいつも通りできると思う」。ルーキーが濃密な1年を有終の美で飾り、未来の侍ジャパンの希望となった。【小早川宗一郎】

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