鷹のデータサイエンス進化は続く。ソフトバンクが来季から映像分析システム「ホークアイ」を導入することが2日、判明した。野球のあらゆる動きを映像と数値で分析できる「鷹の目」。ペイペイドームと2軍のタマスタ筑後に複数の高性能カメラを設置する。近年では20年6月にヤクルトが導入し、21年に前年最下位から日本一、22年のリーグ連覇につなげた。今季は中日でも導入している。

この日は新たに2軍投手コーチに就任した小笠原孝氏(47)が就任会見を行った。中日でスコアラーを務めていた小笠原氏は、ホークアイ分析の“経験者”。「数字を毎日見て映像も見ました。(ホークスに)立派な分析班がいるのは知っていますが、いかに現場に生かせるか。それができるように」。中日ではバンテリンドームに8個のホークアイを設置しており「選手の反応を見ると、登板翌日に映像の確認やボールの軌道を確認して次の登板に生かしていた。そういうのはすごく良かった」という。

投手ならばリリースポイントや角度、投球時の手首や肩の位置が超スロー再生、静止画も含めて確認できる。小笠原氏は分析班との連携の重要性を訴えながら「僕が現場なので一番大事」と引き締めた。

ソフトバンクは今年5月に「アイピッチ」を導入した。トラックマンなどのデータを入力すれば、想定する投手の球を再現できる投球マシンだ。秋季キャンプでは米国のトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」のスタッフを招き、データ分析の秋を過ごした。今度は「鷹の目」で、徹底的に技術アップを図る。【只松憲】

 

◆ホークアイ 01年創業の英ホークアイ・イノベーションズ社の技術。03年から画像解析とトラッキングシステムのサービスを提供。クリケットから始まり、06年からはテニスのチャレンジ、サッカーのVARにも活用され、昨年のW杯でも「三笘の1ミリ」で話題に。野球では20年7月にMLB全30球場で導入。NPBでは同6月からヤクルトが12球団に先駆けて実証実験を始めた。

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▽ソフトバンク中谷将大リハビリ担当コーチ(就任会見を行い)「僕の仕事がないのがチーム的には一番いいと思う。その中で(リハビリ組に)来た時にはしっかり対話だったりコミュニケーションを大事にやっていけたらと思います」