ついに元祖レジェンドからも! 評価がうなぎ上りの阪神門別啓人投手(19)が4日、宜野座キャンプのブルペンで「球界のレジェンド」こと元中日山本昌氏(58=野球評論家)から絶賛を受けた。

通算219勝の伝説左腕が、捕手の後ろ側にいた岡田監督と並んだ。門別が投げ始めると岡田監督が「あれがマサ2世や」と笑顔で一言。すぐに「僕より速いでしょ」と苦笑いで返した。自身とはややタイプが違うが同じ左腕。「本当にボールがいいし、真上から放れて、体の使い方もいい。本当に欠点がない。もっと体ができればもっとボールは走ると思う」。今キャンプでは球界OBたちから絶賛のオンパレードが続く。史上初の50歳登板、同じく現役32年を誇る「球界のシーラカンス」も門別の可能性に胸を躍らせた。

門別は虎風荘に入寮後、共有の本棚に並んでいた同氏の著書に手を伸ばした。「体重移動のことが書いてあって、実際に試したことがある。参考になりました。自分も投げられなくなるまでやりたいと思っている。そこまで続けられるように頑張りたいです」。技術論だけでなく、異例の“長寿”を果たしたプロセスにも興味津々だった。

19歳は周囲の喧騒(けんそう)も意に介さず、初の1軍キャンプで着々と準備を進めている。当初のテーマは「直球」とし、この日ようやく変化球も解禁したように、1つずつ段階を進めている。1軍未勝利にもかかわらず、日に日に増す注目度をどう感じているのか。「素直にうれしいというだけです。全然、プレッシャーとかはないです。見てもらえるのはすごいうれしいです」。ほころんだ顔はどこにでもいそうな19歳。えげつない球を放つマウンドとのギャップも頼もしく映る。【柏原誠】

【関連記事】阪神ニュース一覧