最速157キロ右腕の愛知工大・中村優斗(3年=諫早農)が、金丸に負けじと“強直球”でアピールした。1点リードの3回から、先発金丸の後を継いで2番手で登板。1死から迎えた2人目の打席の初球で、自己最速タイの157キロをたたき出した。「前のピッチャーが金丸で、それよりいいピッチングをしたかった」と1回無安打無失点。「侍ジャパンのマウンドということで、後ろで守っている方々がいつもテレビで見ている選手たちだったので思いっきり投げることができました」。堂々たるデビュー戦を終えた。

あの日の衝撃が本物だったことを証明した。昨年12月の愛媛・松山での大学日本代表候補の合宿に参加。視察に訪れた井端監督の前で、自己最速を更新する157キロをマークし、今回の侍初招集を勝ち取った。「自分の一番の持ち味はまっすぐ、ストレートの強さ」と話していた通り、この日の11球のうち、直球は7球。全てが150キロ後半台と自慢のストレートで存在感を示した右腕は「あと3キロ、160キロを出せるようなトレーニングをしていきたい」と、上のステージを見据えた。

◆中村優斗(なかむら・ゆうと)2003年(平15)2月8日、長崎県生まれ。小学2年時から軟式野球を始め、中学では軟式野球部に所属。諫早農(長崎)では県大会8強が最高成績。愛知工大では1年春からベンチ入りし、3年春に最多奪三振のタイトルを獲得した。最速157キロ。176センチ、82キロ。右投げ左打ち

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