ソフトバンク大関友久投手(26)が開幕ローテ入りを射止めた。西武戦に先発し、予定の6回を3安打1失点。ストライク先行の好テンポの投球がさえ、オープン戦2試合で防御率は1・00。盤石の仕上がりをアピールし、小久保監督に「何の心配もしていない」と言わしめた。順調にいけば、30日にオリックスとの開幕第2戦に先発する。開幕3連戦は有原、大関、モイネロの順番で昨季リーグ王者にぶつかる。

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予定の最終イニング、6回に大関はあえてギアを入れた。「力を上げてみようと。強さで勝負していく投球をしてみたかった」。2人をわずか7球で打ち取り、最後は5番コルデロを3球三振。145キロ直球を外角真ん中へズバッと投じ、バットに空を切らせた。6回を3安打1失点。80球に十分な手応えを得て、いつも通りひょうひょうとした表情でマウンドを降りた。

「全部悪くなかった。今の段階ではすごくいいかなと思います。出力も前回より上がっている」

立ち上がりと中盤は丁寧に攻め立てた。「キャンプから意識している」というストライク先行の投球を心がけた。打者21人に投げて初球ストライクは18人で、その割合は86%。5球以内での決着も19人。先頭打者を1度も出さず、テンポの良さが際立った。5回の連打と中犠飛による1失点で踏みとどまった。小久保監督は「何の心配もしていません。オープン戦に入って本来の大関らしさが出ていますね」とべた褒めで、オープン戦2試合で防御率1・00の左腕に目尻を下げた。

春季キャンプ前半は出力が上がらず、オフの肉体改造で99キロまで増やした体重を現在は94~95キロに絞った。体にキレが増し、ボールにも威力が伝わり、西武打線から直球でファウルを奪う場面が目立ち「(打者の)反応も悪くなかったと」とうなずいた。シーズン中も体重は「調子が崩れない限りはキープしたい」と言い、ベストパフォーマンスを引き出すボディを維持する。

順調に中6日で回っていけば、開幕2戦目の30日オリックス戦で先発が想定される。倉野1軍投手コーチ兼ヘッドコーディネーターは「基本的にはそうなるかもしれない」と見通しを示し、背番号47に対し「ずっといい状態をキープしてくれている」と厚い信頼感を寄せた。大関は「本番に向けてしっかり準備する」ときっぱり言い切った。【佐藤究】

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