広島秋山翔吾外野手(35)が、5年ぶりにプレーしたベルーナドームで攻守に健在ぶりを示した。

1回裏、左翼の守備に就くと、左翼席の西武ファンからも拍手が沸いた。1回1死満塁から飛球を捕球すると、全走者がタッチアップ。ベースカバーに誰もいなかった二塁も狙われたが、ベースカバーに走った一塁シャイナーの動きに合わせて送球し、一塁走者を刺した。「投げちゃいましたという感じでしたけど。球の進みのいいグラウンドだからできたことかなとは思います」。守り慣れた中堅ではなく左翼での出場も、地の利を生かした。

迎えた3打席目は、元チームメートで同学年の増田との対戦となった。「あの空間で一緒に野球やるというのはないですから。後ろからしか見ていなかったのでちょっと感慨深いというか、これがもう1回シーズンであるんだなと思うと、楽しみなところもあります」。勝負は2球目。外角スライダーを捉えた当たりが左翼頭上を襲い、フェンス直撃の二塁打となった。「久しぶりにしっかり振れた」と振り返った。

この日の安打は二塁打1本だったが「打席に立ったときの景色はやっぱり変わらない。それはすごく気持ち良く入れたなというところはありました」と試合後は思わず表情を緩めた。【前原淳】

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