巨人岡本和真内野手(27)が待ちに待ったオープン戦1号を放った。

4回先頭、楽天内の122キロカーブに体勢を崩されながら芯に乗せた。149キロ直球後の緩急に対応し、打球はバックスクリーン左に着弾した。オープン戦16試合目、43打席目の初アーチ。「正直センターフライかなと思ったが、体重も前に乗ったので入ったんじゃないか」と技術とパワーを融合させスタンドまで届かせた。

昨季はWBCで2発を打ち込み、シーズンはキャリアハイ41発で2年ぶり3度目の本塁打王を奪還。17年から22年もオープン戦は2発以上を放っていた。「調整の段階として、例年に比べて遅かったので大丈夫かなというのは正直あったが、いつかは出てくれるんじゃないかとも思ってやっていた。出ないよりは出た方がいい。最後に出てよかった」とオープン戦最終戦の過去8年“最遅弾”も気持ちは楽になった。

キャンプからタイミングの取り方などを試行錯誤してきた。思うように調子が上がらない中、チームで唯一オープン戦に全試合スタメンに出場し、実戦の中で感覚を修正。阿部監督は「やっとらしいスイングができた。たぶん、軽打しにいったのがホームランになった。それでも入ると分かってほしい」とシーズンの奮起を待ちわびた。

主砲であり、主将としてどっしり構える。「こっからが本番なんで、しっかりやりたい」と岡本和。もともと1本出れば、どんどん続くタイプ。キングのバットはホクホクに仕上がってシーズンに入っていく。【上田悠太】

【関連記事】巨人ニュース一覧