虎打線の柱たちに心配はない。コンディションに不安を抱えていた阪神近本光司外野手(29)、大山悠輔内野手(29)が開幕戦へ、万全を証明した。敵地東京ドームでの全体練習に参加。大山がアップを別組で行ったものの、ともにフリー打撃、シートノックと全メニューをこなした。近本は蓄積疲労、大山は下半身の張りでオープン戦の終盤を欠場していたが、きっちりと間に合わせた。岡田監督も「普通にやってるやろ。全然大丈夫」と強調した。

指揮官が「故障まではいかんけど、張りやろな。できんことはないと思うけど」と状態を説明していた近本は、首脳陣からあえてストップをかけられ、ここまで別メニュー調整を続けてきた。焦ることなくペースを落としたことで、状態も上がってきたようだ。練習後は「緊張しようとしているので。あえてというか、特別なんでね、1打席目は。その時だけは緊張して楽しめたら」と独特な表現で見据えた。オープン戦は打率3割6分4厘と自己最高をマーク。1回表、巨人先発戸郷に先制パンチを食らわせるつもりだ。

大山は「しっかり準備して頑張ります」ときっぱり。コンディションを問われると「頑張ります。頑張りましょう。頑張ります」と連呼した。9日ぶりのシートノックでは一塁に就き準備OKだ。巨人阿部監督は虎打線を「1、2番の出塁とかはもちろん、中軸以降も1発を打てるバッターが並んでいる」と警戒。不動の1番、4番が今季もどっしり打線のコアを担い、ライバルをたたきにかかる。

岡田監督は「ある程度、思っているメンバーで開幕を迎えられるのが、不安があまりないっていうことや」とひと安心だ。近本が出て、大山がかえす。昨季日本一をつかんだ攻撃の流れは、24年も変わらない。【中野椋】

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