新応援歌がムードを変えた。今季DeNAから加入したロッテのネフタリ・ソト内野手(35)が「3番一塁」で先発出場。チーム全打点を挙げ、今季初勝利に貢献し「今日の結果に満足しています」と晴れやかに笑った。

両チーム無得点の緊張感の中、不気味な声援が球場を包んだ。4回、先頭の荻野が左翼への二塁打で出塁。初めて得点圏に走者が進み、続く藤岡も相手の野選で無死一、三塁の好機が訪れた。球場のボルテージも最高潮!…かと思いきや、そんなことはなかった。

「バーモ(バモス) ネフタリ、バーモ ネフタリ…」。スタンドから、ゆっくりと、地をはうような低音の合唱が聞こえてきた。その声は、あおるようにスピードアップし、スタンドが揺れるほどファンが一斉にジャンプを始めた。それを耳にしたソトのテンションは、静かに上がっていた。カウント2-2から、左中間へ2点適時二塁打。均衡を破る先制打に、ここでやっと、ZOZOマリンは最高潮になった。

新応援歌は開幕前からX(旧ツイッター)で「威圧感がすごい、魔曲すぎる」などと話題になっていた。試合後には「ネフタリ教」がトレンド入りした。リズミカルなDeNA時代とは違う、中毒性のある独特な応援歌。ソトは「とてもいい感じです。ずっと頭に残るような感じですね」と不敵な笑みを浮かべ、続けた。「ファンの皆さん、ほんとに素晴らしい応援ですし、試合中も大声援の中、プレーできてるのは本当に幸せ。このままずっと応援していただけるように勝って喜んでいただけるようなプレーをしたい」。大応援団の“魔曲”声が、大きな力になる。【星夏穂】

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