敵軍ファンからも愛される選手になる! DeNAのドラフト1位、度会隆輝外野手(21)が2日から、公式戦初のビジターとなる阪神3連戦(京セラドーム大阪)に臨む。開幕戦から2試合連続本塁打と強心臓ぶりを見せた若武者は、昨季の日本一軍団が相手でもひるまない。「敵チームのファンの方にも応援したいと思ってもらえるように」と、“どアウェー”でもすべての観客を魅了する。

開幕2カード目、次は昨年のNPB最強集団がドラ1を待ち受けている。度会は1歩も引かない。「優勝チームと思ってしまうと上に見えてしまう。何も分かっていないから怖いものはないぞ、という気持ちで。1年目を逆手にとって、フレッシュな気持ちでやりたい」。新人だからこそ遠慮なくぶつかれる。

オープン戦首位打者の勢いそのままにシーズンインすると、広島3連戦で驚異の勝負強さを発揮した。3月29日の開幕戦では、3点ビハインドでいきなり右翼席へ1号3ラン。プロ初安打が本塁打と衝撃のデビューを果たした。30日は頭部死球にも動じず、4打数4安打の大当たり。またも右翼へアーチをかけ、開幕から2戦連発というセ・リーグ新人史上初の記録を打ち立てた。

2日の阪神先発は、昨季リーグMVPと新人王をダブル受賞した村上。「広島さんもみんなすごい球を投げていたので。どこの球団もすごい方がたくさんいる。変わることなくやりたい」と、一線級の投手陣にも不動心で立ち向かう。

ただ開幕カードと大きく違うのは、アウェーだということ。ハマスタではアーチをかけた先に青一色のベイスターズファンがいた。今度は声援の多くが阪神に向けられる。それも屈指の熱狂的な声が。だが度会のスケールはそんな小さな枠に固執しなかった。

度会 いろいろな方がいるので、いい言葉もあれば悪い言葉もあると思う。いずれは、すべての野球を見てくれている人たちに愛されるような選手に。もっともっと頑張って、敵チームのファンの方にも度会を応援したいなと思ってもらえるように、野球人として成長したい。

好プレーや、懸命なプレーにファンの心は動く。そこに敵も味方もない。阪神ファンの視線も奪う選手を目指して、敵地のグラウンドに立つ。【鎌田良美】

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