獅子のエースが帰ってくる。右肩の張りで調整が遅れていた西武高橋光成投手(27)が8日、ベルーナドームで行われた1軍投手練習に合流した。開幕後はイースタン・リーグ4試合で調整登板を行い、全快をアピール。12日からのソフトバンク3連戦で先発するとみられる。ソフトバンクとは3カード終了時点で6勝3敗の1位タイで並んでおり、直接対決を勝ち越して弾みをつけたい。

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2ケタ勝利を3年継続中の高橋が、開幕後初めて1軍練習に参加した。平良とのびのびキャッチボールを行い、他の先発陣とも和やかに談笑。1時間弱でグラウンドから引きあげると「しっかり調整できました。肩は問題ないです」と万全を強調した。

2月の春季キャンプ中に右肩の張りを訴え、2軍調整を続けてきた。イースタン・リーグでは既に4試合に登板(うち先発3試合)して1勝1敗、防御率1・20の成績。7日のロッテ戦(浦和)でも2回24球を投げ、球速は153キロ程度まで戻った。「明日は無理ですけど(いつでも)いけますよ。これで(次も)2軍で投げろって言われたら僕、立ち直れないです」と、今季初の1軍マウンドを心待ちにしている。

9日からのロッテ2連戦は平良とドラフト1位左腕の武内が先発する見込みで、高橋は週末のソフトバンク戦に回る可能性が高い。昨季の対戦成績は5試合で防御率1・45と相性もいい。2軍調整中には縦スライダーも試し「また新しい引き出しもあるので。お楽しみに」と進化を予告した。

チームのここまでの6勝はすべて先発投手に白星がつき、それぞれの好投が光っている。昨季まで3年連続で任された開幕戦は、「チームロン毛」の仲間である今井が勝利で飾った。「犬の散歩行ったらロングランになっちゃって、正直初回は見られてないんですけど。2回から見ました。すごかったっすね、今井」と素直に称賛。ドラ1武内の初勝利も見届けた。

「みんなしっかり投げてますし、頑張ってるので。ちょっと流れに乗っかって、スムーズに入れそうだなって感じはしてますね」。2週間ほど遅れはしたが、シーズンは始まったばかり。自身の“開幕戦”に向けて気合を入れた。【鎌田良美】