春の珍事とは言わせない。中日が8年ぶりに単独首位に立った。2試合ぶりにスタメン復帰した中田翔内野手(34)が2打席連続タイムリーで3打点と大暴れ。チーム全打点を挙げる活躍で2年ぶり4連勝に導いた。オープン戦首位タイの勢いそのままに開幕から6勝3敗1分けと好調をキープ。まだ4月ではあるが、2016年5月10日以来、2891日ぶりとなる単独トップだ。

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中田には女児2人、男児2人の子どもがいる。3球団目の中日移籍に際して、家族らと東京から名古屋市内に転居。3月末に引っ越しも終了した。8日から9日にかけて名古屋市内の小、中学校は始業式、入学式がラッシュ。「シーズンに入ったら、そういう行事はなかなか出られない」と立ち会えなかった。

それでも、シーズン中のリフレッシュは家族との時間。遠征中には、携帯電話の画面越しでの家族との触れ合いは欠かせないという。「そんなに時間はかけないけど、顔を見ているだけで楽しいんだよ」。4児のパパの顔に戻る瞬間だ。

この日は全3打点を挙げた。新たな友人たちとの新生活をスタートした子どもたちに、最高の笑顔を画面越しに届けているはずだ。【中日担当=伊東大介】