第56回明治神宮大会に出場した八戸学院大(東北3連盟)の振り返りを3回に分けてお届けする。
第2回は投手陣。ここまでエースとして導いてきた小林直生投手(4年=聖和学園)は、神奈川大(関東5連盟第2)との初戦で115球を熱投。8回2失点で18年ぶりの4強に導いた。「こういう舞台で投げられるのは当たり前じゃないので、本当に楽しんで投げられました」。今秋ドラフトでは指名もれを経験も、すぐに切り替えた。「1勝でも多く、1日でも長くこのメンバーで野球がしたい」。最後までチームのためにと、背番号「18」にふさわしい姿だった。
バトンは後輩へ。次期エース候補の阿部流音(りゅうと)投手(3年=本荘)も存在感を発揮した。「大好きな4年生と1日でも長く」。阿部も、その一心で腕を振るった。初戦では9回に抑えで登板し、3人でぴしゃり。青学大(東都大学)との準決勝では、2-8の5回から登板し、タレントぞろいの強打線を2安打無失点に抑えこんだ。「なにかを持っているチームなので。0で抑えたら、みんながやってくれると思っていました」と最後まで逆転を信じ、最後まで投げ抜いた。
思いは届かなかった。涙が止まらなかった。それでも、先輩たちの思いを引き継ぎ、前に進まなくてはいけない。「来年の春、必ず戻ってきます」。その目に涙はもうなかった。すでに阿部が投手リーダーとして、練習をしている。「自分が引っ張っていくという自覚はあります」。これからは、この男が八戸学院大を引っ張っていく。【木村有優】



