中日ドラフト2位の伊藤準規投手(18=岐阜城北高)が16日、最年長投手・山本昌(43)への弟子入りを熱望した。この日、ナゴヤ球場で初めて顔を合わせた伊藤は、あこがれの存在を前に「オーラがすごかった。投球技術や長くできる秘訣(ひけつ)を教えてもらいたい」と、目を輝かせた。山本昌は例年、キャンプでルーキー投手と積極的にコミュニケーションを図るなど、チームの兄貴的存在。伊藤も200勝を挙げた山本昌の技術を肌で吸収し、プロの極意を学んでいく。

 テレビでしか見たことがなかったベテランの姿を目し、思わず体にビビッと電気が走った。「あっ、昌さんだ…」。この日、合同自主トレを行っていたナゴヤ球場のグラウンドに現れたのは、昨年プロ通算200勝を達成したチーム最年長投手の山本昌。あこがれの存在を前に、ほかのルーキーとともに、さっそくあいさつに出向いた。

 「大きくて、すごくオーラがありました。昌さんは球離れが遅くて(ボールを離す)直前まで球が見えない。もしチャンスがあれば、投球技術や、あれだけ長くプレーできる秘訣(ひけつ)を教えてほしいですね」

 伊藤にとって、山本昌は父・彰浩さんと同い年になる。まさに親と子ほど離れた25歳の年の差となるが、年齢は気にしていない。しかも山本昌は、今年もファームの読谷からキャンプをスタートすることが濃厚。高卒ルーキーの伊藤も同じブルペンに立つ可能性が高く「一緒?

 本当ですか?」と声を弾ませた。

 山本昌は例年、キャンプ中にルーキー投手を連れてカラオケに出かけ、親睦(しんぼく)を深めており「最近はカラオケのうまい子が増えてきたね」と、今年も新人との交流を楽しみにしている。伊藤も中学時代に仲間と組んだバンドでボーカルを務め、昇竜館にもエレキギターを持ち込んだほどの音楽好き。得意のマイクで“師匠”のハートをつかめば、200勝投手から金言を授かるチャンスも十分ありそうだ。【福岡吉央】

 [2009年1月17日11時52分

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