ヤクルト由規投手(19)が、あこがれの“怪物”と初対面し、メジャー挑戦への思いを初めて明かした。28日、都内で開催されたイベントにレッドソックス松坂大輔投手(28)と出席。「日本で結果を出して、いずれは(メジャーへの)道を考えていくことになると思う。まずは松坂さんに近づけるよう頑張りたいです」と言い、視線を上げた。

 「ずっと追いかけてきた存在」という目標の松坂を前にし、胸の奥に潜めていた熱い思いが抑えきれなかった。イベント内の質問コーナーで「聞きたいことは山ほどあるんですけど。日本とメジャーの大きな違いは何ですか?」と、海の向こうのベースボールへ関する内容を直球でぶつけた。

 投手を始めた小学時代、フォームをまねしたのがプロの世界で活躍する松坂だった。この日、「原点」と言い切る存在と初対面し「会っただけで野球観が変わりました。感動しました。一緒に写真も撮ってもらいましたし、完全にミーハーでした」と、照れ笑いを浮かべながら、汗でびっしょりになった手をふいた。

 握手した手も間近に見た体も、すべてが「大きくて厚みがありました」と、自身との違いを口にした。高校時代には甲子園で松坂を上回る155キロを記録したが「すごく上にいる存在で、まだまだ手の届かない位置にいますけど、松坂さんのようになりたいという気持ちは強いです」。プロ2年目のキャンプインを目前に、あこがれだった松坂と同じ時間を共有、目標が「現実」となったことで、将来的なメジャーへの思いも強くなった。【松本俊】

 [2009年1月29日8時34分

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