阪神が非常時に備え“岩田不在”ローテを固めたことが19日、分かった。WBC日本代表の岩田稔(25)は帰国後は実戦での登板は未定。状態次第では、開幕ローテから外れることも想定。右ひざ手術からの復帰を目指す下柳と2人が遅れる場合に備えたローテを組んだ。

 開幕は安藤で揺るぎないが、残り5人は福原、久保、石川、金村暁、阿部と見られる。久保投手コーチは「(開幕ローテの布陣は)ほぼ固まった。下柳、岩田は状況次第です」と説明。順調に行けば安藤、下柳、岩田の先発3本柱がローテ確定。ただ、左腕2人については万が一の状況を想定する必要があるのも事実だ。

 岩田は現在、中継ぎとしてWBCで奮闘中。慣れない中継ぎ調整を続け、世界中が注目する緊迫した場面での登板もあり、帰国後は心身共に疲労回復が必要だ。下柳はキャンプから独自調整を続け、近々初実戦にのぞむ段階とはいえ、いまだにオープン戦のマウンドには立っていない。

 もちろん下柳、岩田が予定通り開幕に間に合えば、「非常時ローテ」メンバーの中から2人が脱落する。現時点では安藤から福原、久保、石川が当確と予想されるが、まだ油断はできない。金村暁、阿部に加え、上園、能見、杉山、白仁田も虎視眈々(たんたん)と逆転を狙う。開幕前の虎投サバイバルが、いよいよ最終章を迎える。

 [2009年3月20日12時17分

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