あるぞ、上園でハマ斬り!

 阪神上園啓史投手(25)が大逆転で開幕ローテ入りし、開幕カード3戦目となる3月28日横浜戦(京セラドーム大阪)で先発する可能性が22日、急浮上した。上園はフォッサムと開幕ローテ入りを争う立場だが、不振続きの新助っ人とは対照的に17日ヤクルト戦(神宮)で好投し、一気に立場を逆転させた。登板予定の23日ウエスタンリーグ、オリックス戦(神戸第2)でも結果を残せば、開幕ローテへの道が開けてくる。

 上園が開幕カード3戦目、28日横浜戦に先発する可能性が急浮上した。新人王を獲得した1年目の07年は横浜戦4試合に登板し、無傷の3勝、防御率2・12と好成績を誇った。かつての“ハマキラー”が2010年、復活ののろしを上げる。

 フォッサム、久保、安藤と“投壊現象”が続く状況の中、急きょ1軍昇格した17日ヤクルト戦(神宮)で3回2/3を3安打1四球、無失点と好投。首脳陣の評価を一気に高め、当初は開幕ローテ構想に入っていたフォッサムの立場を危うくした。23日のウエスタン・リーグ、オリックス戦(神戸第2)では2回を投げる予定。24日の同戦に調整登板するフォッサムの投球内容にもよるが、上園が好投すれば開幕ローテ入りがグッと近づくことは間違いない。

 この日は甲子園新室内練習場で調整。キャッチボールなどで体を動かした。「ずっと良い感じで来ている。継続じゃないですけど、そのまま行ければ。この前(17日)は指のかかりがあまり良くなかった。今回はすべての面でしっかり準備してアピールしたい」と意気込んだ。23日の登板を経て、中4日で28日横浜戦に先発することも十分可能。すでに2戦連続で打ち込まれているフォッサムよりも有利な立場に立っていると予想されるだけに、一気に“確定”ランプとともしたいところだ。

 阪神の開幕ローテーション投手は6人。3年連続でシーズンの先陣を切る安藤から下柳、上園と横浜戦に臨み、開幕2カード目・広島戦は能見、久保、下柳、小嶋の順が予想される。4年目を迎えた若虎右腕が、今日の最終テストで首脳陣の信頼を勝ち取り、開幕から歯車を好転させる。

 [2010年3月23日12時16分

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