西武は29日、不適切な指導の疑いがあったとして22日にコーチの職を解いた大久保博元・前2軍打撃コーチ(43)の解雇を発表した。

 大久保前コーチは、解雇処分に複雑な心境を隠せなかった。球団の記者会見は夕方に行われたが、午前中に球団事務所に呼ばれ、契約解除と理由を直接聞いた。「後半戦が始まったばかりの大事な時期に渡辺監督はじめ現場のスタッフ、選手に迷惑をかけた」とまず謝罪した。

 雄星への暴力を認めた球団の調査結果については否定した。「球団による調査が完結した時点で、自ら身を引こうとも考えていた。解雇の理由については納得できない部分がある。コーチとして不適切な行為をしたことはない」と、自ら信じる独自の指導スタイルは最後まで曲げなかった。納得できない部分もあるが「選手にはなんとか頑張って優勝してほしい」とV奪回への思いを託した。

 小林球団社長は「本人も理解していただけていると思います」と話した。今後、本人が出席する会見の場などを用意する予定はないという。

 [2010年7月30日7時58分

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