<阪神9-6ヤクルト>◇15日◇京セラドーム大阪

 痛恨の落球だった。1点リードの8回無死二塁、ヤクルト松岡健一投手(28)は阪神ブラゼルを遊飛に打ち取ったはずだった。しかし、三塁後方に打球を追いかけた川端慎吾内野手(22)は、落ち際に二塁方向へ向きを変えると、グラブに当てながら、ボールを落としてしまった。「目測を誤ってしまった。自分がへたくそなだけです」と悔やんだ。ピンチが広がると松岡も踏ん張れず、一気に逆転を許した。川端は2死からも遊ゴロをつかみそこね、この回2失策。「どこかで取り戻したい」と唇をかんだ。

 連勝が止まった後は、連敗することが多い。ミーティングでは伊勢巡回コーチが「勢いは止まった。ここからが本当の勝負だ」と活を入れた。気持ちは試合に表れ、4点差をひっくり返し、勝利は目前だった。「一生懸命やった結果だから失策は仕方ないけど、あれで外野の前進守備が敷けなくなった。ミスが出るとこういう試合になってしまうね」と小川監督代行。思わぬミスでシナリオは崩れ、連敗を喫した。

 [2010年8月16日9時15分

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