<阪神6-3横浜>◇2日◇甲子園

 阪神城島健司捕手(34)が横浜戦で2安打し、打率を3割に乗せた。平野、マートン、新井、ブラゼル、鳥谷とともにチーム6人目の3割打者となった。このまま全員が大台をキープすれば、03年ダイエーに並ぶ日本記録となる。65度目の2ケタ安打でチームの合計安打は1186安打となり、こちらは日本記録を塗り替えるペース。打って、打って、打ちまくり、歴史的な優勝をたぐり寄せる。

 城島は、少し考えてから声を上げた。城島で、打率3割が同時に6人そろったことを聞かれて「なんか…。『おれ待ち』みたいな言い方やめて。たまたま6人目っちゅーだけでしょ。おれ、ずっと打率3割に乗っていて(切ったのは)ここ何試合かだけでしょ。なんか『お前やっときたな』みたいな。なんで、おれ、戦犯扱い…」と苦笑いした。

 新生ダイナマイト打線は、本塁打だけじゃない。この日も横浜に13安打6得点で5連勝を飾った。ジョーは、2回先頭の左前打でチャンスメーク。さらに7回には止めたバットに当たった打球が一、二塁間を抜ける安打。この日は4打数2安打で打率3割に復帰した。8月14日ヤクルト戦から大台に乗ったが、最近2試合が1安打ずつで同2割9分9厘。打線が大爆発する中で「蚊帳の外みたいなもの」と冗談を飛ばしていたが、その間に仲間の打率がぐんぐん上昇した形だ。

 現在、打率3割は1番マートン、2番平野、3番鳥谷、4番新井、5番ブラゼル、7番城島。ジョーは捕手の立場から「相手に与えるプレッシャーは大きいと思う。大きいのを打つだけじゃなくて、後ろに後ろにつないでいく。全体でいい勝負をして、引っ張っていけばいい」と口にした。

 打率3割6人は03年のダイエーが記録。しかも同じチームが「100打点カルテット」を達成している。その一員だった城島は当時の打線について「あの時は1番村松さん、2番川崎がとにかく塁に出た。そして盗塁して、得点圏までいった。そりゃあほっといても打点は増える」と振り返る。新生ダイナマイト打線も1番マートン、2番平野が高打率でチャンスメーク。3番鳥谷以降がつないでいって得点を量産している。

 6人が打率3割でフィニッシュすれば、03年ダイエーに並ぶ日本記録。ただ城島は「6人より7人、7人より8人、8人より9人がいい」。どこまでも打ち続ける究極打線に向かってスパークする。【益田一弘】

 [2010年9月3日10時54分

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