総合力アップの季節が幕を開けた。楽天の久米島キャンプが1日、スタート。今季から選手会長に就任した嶋基宏捕手(26)は「すべてにおいてレベルアップしたいです」と意欲を見せ、初日から居残りで打撃練習を繰り返した。

 右打ち名手の真骨頂だった。マシン打撃で嶋の打球は、ことごとく中堅から右方向へ飛んだ。チーム方針で「右打ち」で練習するよう指示されていたとはいえ、8~9割の成功率でライナー性の当たりが逆方向に飛んでいく。「あっちにしか飛ばないんで」と謙遜したが、昨季、逆方向への安打を重ね、打率3割を記録したバットは健在だった。「去年の秋にいっぱい振り込めたのが良かった」と継続は力なりを実証した。

 選手会長として迎える今季。キャンプ初日のこの日、全選手の先頭を切って、朝の体操で「声出し」要員に指名された。円陣では今季への意気込みを表明。早くもリーダーの役割を担っているが、「まだまだ。キャッチングにスローイング。鍛えていきたい」と、飽くなき向上心で、5年目のスタートを切った。【古川真弥】

 [2011年2月2日10時47分

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