3年連続の最下位に低迷する横浜が11日、楽天名誉監督の野村克也氏(75)から「ノムラの教え」を伝授された。キャンプ回りをしている同氏が到着すると、師弟関係の尾花高夫監督(53)は入り口で出迎え、談笑。楽天から移籍した渡辺もあいさつに駆けつけるなど、にぎわった。

 報道陣から、昨年苦しんだ尾花監督への助言を問われた野村氏は「オレなんかヘボ監督だから助言はない」と苦笑いしながら「オレも阪神(の監督)時代に最下位に低迷したが、1度落ちると上がるのは大変や」と理解を示し、助言を口にした。

 まず参謀の重要性を説いた。「投手出身の監督は、野手出身のヘッドコーチが大事になる。だれや?

 岡本(総合コーチ)?

 知らんな」。さらに捕手の重要性を口にした後、室内練習場で正捕手候補の武山を見つけると自ら話しかけた。

 「捕手とは何か分かるか」と問われた武山は「監督の分身です」と即答。この答えが気に入られたのか、約20分にも及ぶ捕手論を伝授してもらった。武山は「これまでも野村さんが書かれた本を読んでいました。配球の話などしていただき、とても勉強になりました」。野村氏は、弱者が強者に勝つ方法を実践してきた。今の横浜にとって、何より参考になる教えに違いない。【飯島智則】

 [2011年2月12日8時26分

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