<練習試合:楽天2-3西武>◇6日◇ほっともっと神戸
西武に「稼頭央2世」が現れた。ドラフト4位の永江恭平内野手(18=海星)が、対外試合初スタメンで3安打1盗塁と大活躍。堅実な守備も見せ、無限の可能性を感じさせる鮮やかなデビューを飾った。「(1軍は)雰囲気が違って、緊張しましたが、それがいい感じで力に変わって。あっという間に終わった」。試合を終えても、目はギラギラと輝いたままだった。
積極かつ果敢にプレーした結果だった。1安打目はファーストストライクを右前へ、2、3安打目は追い込まれながら、必死にバットを出した。守備では7度の守備機会で堅実なグラブさばきを見せ、3回1死一塁では三遊間への打球に飛び付き、俊足聖沢を刺した。「若さというのをアピールしようと。積極的にというのが、結果につながった」と初々しかった。
試合前だった。あいさつに訪れた楽天松井に、渡辺監督が2世の存在を伝えた。情報をキャッチした楽天ベンチもざわつき、永江に注目。“監視”の中でも、その名を証明するプレーを見せた。俊敏さ、肩の強さに、渡辺監督は「稼頭央とオーバーラップする。ハツラツとして、将来性をすごく感じる」と絶賛した。
境遇もそっくりだ。松井が投手から遊撃手に転向したように、永江も海星時代は遊撃手兼投手。最速149キロをマークするなど、肩の強さは抜群だった。二盗を決めた足は50メートル走6秒0。菊池から「本当に助けられた」と感謝された守備、高校通算27本塁打の打撃と合わせ、走攻守3拍子そろう。遊撃手は中島が不動のレギュラーで、今季は2軍で経験を積ませる方針だが「下(2軍)でも上(1軍)でもこれからしっかり頑張っていこうと。走攻守全部を求めていきたい」と所信表明した。【久保賢吾】<永江恭平(ながえ
きょうへい)アラカルト>
◆生まれと球歴
1993年(平5)5月7日、佐賀・鳥栖市。海星(長崎)3年夏に甲子園出場し、11年ドラフト4位で西武入団。
◆サイズと血液型
174センチ、77キロ。右投げ左打ち。血液型B。
◆目標とする選手
西武中島。走攻守3拍子そろった選手を目指す。
◆趣味
音楽鑑賞。好きな歌手はGReeeeN、DEEPなど。
◆座右の銘
なせば成る。
◆セールスポイント
遠投118メートルの強肩。常に全力プレー。
◆入寮のアイテム
海星のチームメートからメッセージ付きの色紙をプレゼントされ、所沢の若獅子寮に持参。「これを見ると、頑張ろうと思えるんです」。