<練習試合:日本5-7カブス>◇15日(日本時間16日)◇米アリゾナ州メサ

 侍ジャパンの坂本勇人内野手(24)が、本塁打締めで準決勝へ弾みをつけた。3回1死二塁、カブス先発のウッドの直球を左中間席にたたき込んだ。10日オランダ戦(東京ドーム)の満塁弾に続くアーチに「(スタンドまでは)いかへんと思ったんですけど、乾燥してるから、思ったより飛んでくれた」と笑顔を見せた。2回の中前打と合わせ、マルチ安打。本番前に、乗ってきた。

 打った相手は、ローテーション投手の左腕ウッド。試合後、驚きの表情を見せながら1発を振り返った。「真っすぐを外角低めに制球して、反応を見ようと思ったんだ。狙い通り投げられたけれど、うまくもっていかれたよ」。相手投手にとっては、探りの1球だったが、巧みなバットコントロールとパワーで、想像を超えた。

 この日は、左投手用のオーダーとして、5番に入った。「そんなに5番も6番も変わりません。あまり意識せずに、普通にやりました」と話したが、坂本の復調は得点力アップに直結する。1番こそ流動的だが、2番の井端は今大会絶好調で、3番内川、4番阿部も好調をキープ。5番の前に走者がたまる場面が想定される。「1球1球集中するだけです」と気を引き締め、準決勝の舞台に立つ。【久保賢吾】