準決勝に先発予定の侍ジャパン前田健太投手(24)が、自然体で大一番のマウンドに上がる。15日(日本時間16日)は、ブルペンで投球練習。硬いマウンド、乾燥する気候など、不安な要素も並ぶが、本人は冷静だった。「日本でもWBC仕様のマウンドで投げていましたし、あまり気にならないです。場所も移動して、また変わりますからね」と笑顔で不安を一掃した。

 重要視したのは、自身の感覚だった。今日16日(同17日)は、試合が行われるAT&Tパークで全体練習。「練習してみて、気候とか、どう変わるのか。球場に行って、自分の目で見て、変化を感じたいです」と話した。海からの風、左翼が広く、右翼が狭いとされる球場の形状もチェックした上で、自己流の対策を立てることになりそうだ。

 仕上がりには、自信を見せた。宮崎合宿では右肩の張りを心配されたが、投げるごとに状態が向上。1次ラウンドの中国戦、2次ラウンドのオランダ戦ともに5回無失点に抑え、安定感抜群の投球を見せた。「前回も良かったですし、いいイメージできています。自分のスタイルを出すことが大事。自分のピッチングができれば、いい結果になると思います」と頼もしかった。【久保賢吾】