王者福原辰弥(28=本田フィットネス)が、同級1位の挑戦者山中竜也(22=真正)に12回0-3の判定で敗れ、初防衛に失敗した。

 前に出る強気の攻撃スタイルを封じられた。前半から山中の左ジャブを使う軽快なフットワークで距離を保たれ、左フックからの右ストレートを警戒するあまり接近できず大苦戦。途中から懐に飛び込み果敢にボディーを狙ったが、流れは引き戻せなかった。

 2月に熊本県内のジム所属選手で初めて世界王座を獲得した。地元開催のこの日も大声援を力に変えた。だが、力及ばず福原は「絶対負けられなかったのに(本田)会長に申し訳ない」と、控室で右頬に氷のうを当てながらガックリ。今後について「今は正直、何も考えられない」と表情は険しかった。