WBO世界スーパーウエルター級6位亀海喜寛(34=帝拳)が初の世界戦で、4階級制覇王者ミゲル・コット(36=プエルトリコ)に0-3の大差判定で敗れた。

 亀海は完敗だったが大和魂は見せた。初回から押し込んで、追い込んでいった。2回もショートパンチが当たり、このペースならコットが失速して、いけると思った。最後までプレッシャーをかけ続け、決定打はもらわなかった。

 3回からのコットはさすがだった。スピードとパワーは落ちたが、インサイドからうまく打ち込んできた。パンチを読み切った防御が完璧で試合運びがうまかった。疲れないように相打ちをさけていた。よけによけてかわしにかわして、3、4発をまとめた。倒そうとせずにポイント狙い。守備の大事さを思い出させた。

 亀海は空振りのパンチが当たっているだけで違った。あれでスタミナもなくなった。日本屈指のテクニシャンでいい勝負できると思ったが。いい経験にはなったはずで、他の王者との戦いが見たい。(元WBA、WBCミニマム級王者)