元東洋太平洋スーパーバンタム級王者の和気慎吾(30=FLARE山上)がダブル世界戦の前に再出発をアピールした。世界挑戦経験を持つパノムルンレック・CPフレッシュマート(33=タイ)を8回2分45秒TKOで下した。

 昨年7月20日、この日と同じ会場でIBF世界スーパーバンタム級王座決定戦を行ったが、王座獲得に失敗。復帰2戦目のこの日は、52戦のキャリアを持つ相手のタフさに手を焼きながら、最終ラウンドに左フックから連打でまとめた。

 因縁の場所でのTKO勝ちだ。試合後、リングでマイクアピールした。「相手があまりにもタフだったので、途中からポイントで勝ってもいいと思ったけど、最後は力を振り絞りました」という。「昨年、ここで世界戦で負けた悔しさを胸にゼロからスタートして、このリングに戻ってきました。負けてから多くの方の励まされました。その期待にこたえるために、必ず世界王者になります。今日がその第1歩です」と力強く宣言した。