王者小国以載(29=角海老宝石)が挑戦者の同級3位岩佐亮佑(27=セレス)に6回TKOで敗れ、初防衛に失敗した。1回に左ストレートをもらい、ダウンを喫し、2回も同じ左で2度ダウン。4回に左を岩佐のアゴにヒットさせ、巻き返したかに見えたが、6回にパンチを食って、くちびるをカット。レフェリーに試合を止められた。

 無念の敗戦にも、試合後は潔かった。「これは(試合を)止められる、と思った。今までに味わったことのない(血の)量やったし、文句言えません。もっと早く止められても仕方なかった」という。

 11年前の高校時代に敗れている岩佐との相性、とことん苦手なサウスポー。加えて、岩佐にパンチ力はないと判断して「1回から4回まで全力でいく」と短期決戦に臨んだ。「岩佐君がうまかった。パンチはなくても、タイミングをズラして打ってきた。それに僕がダメ。サウスポーに反応できへん。左を百発百中でもらってましたからね」という。

 今後の進退を問われて「引退です!」と大声で即答した。「体がもちません。それに次(の再起戦が)いきなり世界挑戦とかなら何とかしたいけど、そうはいかんでしょう」と決断理由を語った。