ボクシングのロンドン五輪金メダリストで、22日のWBA世界ミドル級タイトルマッチ(東京・両国国技館)で新王者となった村田諒太(31=帝拳)に完全密着したNHKスペシャル「村田諒太 父子でつかんだ世界王座」が、28日午後9時からNHK総合テレビで放送される。

 村田の「弱さ」や「重圧と向き合う心」などといったヒューマンな部分に迫り、弱音を吐く、闘う場に生きる人間の葛藤や本音をかいま見ることができる番組内容となっている。また、父誠二さんに支えられてきたプロボクサー人生も描き、その中から得たものを、今度は息子にどのように伝えていくのか、人間にとって根源的な親子3代の物語も伝える。

 番組プロデューサーは「会社で働く社会人の私たちの悩みや葛藤と重なるものがあります。大きな仕事を与えられたとき、その重圧と責任とどう向き合うのか、リング上で1人で闘う村田選手だからこその大変さがありますが、でもその中から、みなさんに共感してもらい、その向き合い方のヒントになる番組になればと考えています。村田選手が、プロになってリング上で初めて流した涙。その意味を深く感じ取ってもらえるかと思います」と話した。