男子柔道66キロ級で04年のアテネ五輪、08年北京五輪と2連覇を達成し、準強姦(ごうかん)罪で5年の実刑となった内柴正人(39)が25日、東京・墨田区総合体育館で開催の全日本マスター柔術選手権に出場した。

 内柴は、マスター2青帯ライト級と、マスター2無差別級に出場。7人が参加したマスター2青帯ライト級では、1回戦の神谷幸宏、2回戦の大塚泰史といずれも1本勝ち。決勝では、原田大樹に5分でポイント0-0の際どい判定勝ちで勝ち、優勝を決めた。

 昨年11月26日の柔術デビュー戦から続いていた1本勝ちでの連勝は途切れたが、内柴は「柔術なんで気にしていない。ポイントの取り方も習っていないし、たとえ判定で負けていたとしても、できる限りのことをやっていこうと思っていました」と話した。続く21人が出場した無差別級では、決勝までの4試合すべて1本勝ち。自分よりすべて体重が上回る相手に力の差を見せつけた。

 大会前にはインフルエンザにかかり、出場も前日になって決めた。また、今年に入り、就職先も、宮崎に本社を置く整骨院や柔道関連商品を取り扱う大成グループに変更。「今年に入り、いろいろあったけど、今年初めての大会で反省点もあったが、いい結果を出せてよかった。いろんな人に支えられ、今年1年青帯という許されたカテゴリーの中でできる限りの成績を収め、1年たって青帯相当の実力があると認められればうれしい」と抱負を語った。今後は、3月に国内の大会に出場予定で、4月には中東のアブダビ・ワールド・プロ柔術選手権(4月19日~同22日)に出場する予定だ。