5月25日にボクシングWBA世界バンタム級王座挑戦を控える元2階級制覇王者井上尚弥(25=大橋)が14日、横浜市内の書店で、作家中村航氏との共著で自らのボクシング人生を描いた単行本「怪物」(3月28日発売、定価1400円+税)の発売記念サイン会に臨んだ。抽選で決まったファン100人限定で、中村氏とともにサイン入りの単行本を手渡した。

 井上は「自分のストーリーなので、読むと変な感覚がありますね」と苦笑いで前置きしつつ「今後、結果を残すことによって、この本のみどころが出てくると思います」とキッパリ。3階級制覇がかかるWBA世界同級王者ジェイミー・マクドネル(32=英国)への挑戦(東京・大田区総合体育館)を見据え「5月にしっかり結果を出して、この本を際立たせたいですね。いいプレッシャーです」と気合を入れた。

 今月10日に25歳の誕生日を迎え「選手寿命は延びていますけれど、もっとやらなくてはいけないことがでてきた。今が1番、自分でもピークを感じているので。いい時に良い試合したいなと思っています」と決意を新たにした。

 また共著の作家中村氏は取材を重ねてきた1年間を振り返りながら「尚弥選手と話をしながら、すごくまじめで素直な選手なのだろうと、いい方向に裏切られました」と、人柄を明かしていた。