全日本黄金カードの前哨戦が幕をあけた。28日大阪大会の3冠ヘビー級選手権で対戦する王者宮原健斗(30)と挑戦者ゼウス(37)がタッグ戦で激突。宮原が勝利し、王者の力をまざまざと見せつけた。

宮原は場外で頭突きを2発さく裂。鈍い音を響かせ、ゼウスをあおむけに倒れさせた。反撃に転じたゼウスに客席を連れ回され、壁に頭をたたきつけられたが、それでも動きは鈍らない。リングに戻ると、ゼウスの相棒、巨人ジェイムスに走り込んで膝をたたき込み、シャットダウン・スープレックス・ホールドで沈めて勝利した。気分が乗ったのか、試合後は15分にもおよぶパフォーマンスとマイクで客席からの歓声を求めた。

宮原は昨年7月の大阪大会でゼウスに敗れ3冠王者から陥落。同10月に奪還した。「今日にらみ合ったゼウス、気合は100%超えてるな。ただ、1年前の二の舞いになることは絶対ない」と同じ大阪での過ちは繰り返さないと誓った。「あれから1年、宮原健斗はスーパーおいしく、最上級においしくできあがってるから、簡単には負けない」。6度目の防衛を果たし、“宮原時代”をより堅固にするつもりだ。